あなたに伝えたい

たった20年間で「家」の資産価値は「ゼロ」といわれ、ご近所の家と比べて寂しくなる家に人生最大かもしれない高額の予算をかけ、そのローンのために必死に働かなければならない…。そんな家づくりが、本当に私たちが求めている「人生」・「暮らし」でしょうか?

家づくりに携わるようになってから、多くのオーナー様が一時の流行りと機能性・価格・ブランドにこだわり、長い目で見た自分たちの「暮らし」についてはあまり考えてないのではないか…と感じるようになりました。それは、私たち造り手がそういう側面ばかりしか伝えていないという責任も大いにあると思います。

家は年月を経ても同じ状態で永遠にとどまる事はありません。日本は廻りを海に囲まれ雨も多く降る高温多湿の国です。湿気は鉄もコンクリートも木材も劣化させます。

20年、30年後に家を建て替えるつもりなら不要な話かもしれませんが、まず家の構造材(骨組み)について知ることが大切です。木材にも適材適所と言う言葉が当てはまります。安価で見た目が綺麗で曲がったり割れたりしない木は湿気に弱い傾向があるので構造材には不向きですが、棚を作ったり窓の枠などに使用すればとても綺麗に仕上がります。

愛着のある家には、住む人が様子を見ながら疲れたところ(調子の不具合)を手当します。自分達の財産である家ですから、人間と同じように調子の善し悪しを見てあげます。人間が自分の体の調子が良い、悪いと言うように家も同じく手入れをして長生きさせていくものです。

「ローンが払い終えるまでの30数年は持つだろう、自分たちの代をなんとか持ってくれたら御の字だ、子供達はどうせ建て替えるだろうし…」と考えるのは何か淋しい気がします。あなたが一生懸命働いて費やした時間とお金の価値は、もっと大きいはずです。

そして何より、その「家」でこれから生まれるであろう数々の「家族の思い出」を「解体」という言葉でリセットして欲しくない、そう思っています。